フラストレーション・リセット法

・Blog TOP / ・セルフメソッド /

2014071785H.jpg


少しだけ専門的になりますが、人とのやり取りをする中で、
認知心理学の分野や、人工知能システムでの知識表現の
基本的な手法として広く利用されているものに、
「フレームの再構築」という世界があります。


もともと心理学では「スキーマー」と呼ばれている考え方で、
ミルトン・エリクソン派に取り入れられ、NLP(神経言語
プログラミング)手法のリフレーミングという技術として
確立されていったとされています。

人工知能の世界でも、人工知能の父と呼ばれたシャンクが
提案したスクリプト理論や催眠術の世界でも、
このフレームという概念が一つの基本ベースになっているようです。

これは、個人がある誰かとのやり取りや出来事を認識して、
脳にその出来事で感じる反応を「フレーム1.0」とすると、
もしそれが、とても嫌な出来事として感じた場合は、
そのままにしておくと、心にずっと残り、後を引くことが
あるので、その「フレーム1.0」の中で起こった世界に対し、
それまでの自分の心の負担を好転させるように、
「フレーム2.0」として「新しい意味付け」をするというもの。

自分にとってだけ都合の良い意味付けをするのではなく、
双方にとってメリットが生じる方向で意味付けをする
ということが何よりもとても重要です。

例えば、もしあなたが仕事上で先輩や上司から、激しい口調で
注意された時、多分あなたは心が傷付き、ショック状態に
なるかもしれません。

そのままにしておくと、自分自身に対しても自信やプライドも
失われ、直接関わっていた相手や周りの人に対しても、
何らかの違和感を抱えることにつながってしまう恐れがあります。

そういう時は、この「フレームの再構築」を使います。

少しだけ、これまでのものごとに対しての、あなた自身が
これまで持っていた概念や価値観の次元を上昇させます。

概念を上昇させるというのは、ちょうど、少しだけ
ものごとへの捉え方、見方を大きく眺めるような感覚です。
或いは、自分自身が地上から数十メートル高い位置に上がり、
まるで空を飛んでいる鳥のように、下界での出来事を眺める
ような概念です。つまり、ものごとを客観的に俯瞰すると
いう感覚。

少しずつ毎日、練習すると直ぐにコツが分かります。
例えば「ああ、今、自分は◯◯という反応をしているなあ…」と
いう、あなたの心の動きを、もう一人のあなたが冷静に眺めている
という練習です。

ご飯を食べているなら、「美味しいと感じる自分がいるなあ…」、
誰かと口論しているなら、「感情が高ぶっている自分がいるなあ…」
という具合です。

少しでも良いので、この「概念次元の上昇」という感覚を
練習して会得するようにさえできれば、この「フレームの
再構築」は比較的簡単にマスターできます。

というか…、実質的に半分はマスターしているようなものです。

「フレーム1.0」の出来事で、もしあなたが理不尽な仕打ちを
誰かから受けた場合、その心の「大きなザワツキ」を処理する
には、「新しいフレーム2.0」を再構築します。

概念を少しだけ上昇させ、その出来事全体を眺めると、
相手が何故そのような言動を、そのタイミングで
あなたに行ってきたのか、或いは、自分としては一生懸命に
取り組んでいたとしても、その内容や手順が適切では無かった
かも知れない…とか。いろいろな隠れていた背景が読み解ける
ことがあります。

「ああ…、なるほど。こういうポイントがズレていたため、
先輩はそのことを伝えようとしてくれていたのか。」
とか、その言動の真意が理解さえ出来れば、心のザワツキは
かなり軽減されます。

「一生懸命」というのは、あくまでも本人の感情的な世界での
話なので、その労力が進んでいく方向が、本来、「その案件」の
解決につながっていかない性質を多々含んでいる場合、
逆に、その「一生懸命」の労力が、致命的な結果を生み出す
ことにも成りかねない訳です。

先輩や上司は、経験値が豊富な人が多いので、
もしかすると、その経験値に裏付けされた知識や知恵等から、
止むに止まれずそういう言動になったかも知れません。

特に失敗が許されないような状況下では、経験値が浅い人間ほど
全体への配慮が出来ないため、その行動の視野が狭くなります。

理想を言えば、経験値が豊富な人間は、経験値の浅い人間への
アドバイスを「正しく伝える技術」を持って行う必要が
あるのですが、ほとんどの現場では、そのような訓練を
日頃行っていないため、彼らはつい自己流のやり方や、
感情的な言動に走ります。

だから現実を考えると、弱者である立場にある人間ほど、
理不尽なエネルギーを受けやすいため、こうした心の処理の
技術を日頃から練習し、クリーニングするテクニックを
マスターしておく必要があります。

みんな、基本的には毎日生きることで必死なので、
多くの人は、他人に対し配慮をする余裕はそれほど無いのだと
考えておくほうが、精神衛生上は良い。

人間は基本的には未熟な生き物であると考え、
そういう人間の行う言動には失敗も多いため、
そういう人間との関わりを持つ社会の中では、
基本的には「自分のことは自分で守る」と考えておくのです。

でも、自分一人で生きることも出来ません。
ものごとを仕上げるには、誰かの力を借りなければ
上手くいかない。

どんなに頑張ったところで、一人の人間が出来ることなど
たかが知れています。でも、その精神の底辺には、
「他人依存」ではなくて、「自立の精神」が宿っていなければ、
多くの人に迷惑を掛けてしまうことが多くなるのです。

「自立の精神」を宿らせた者同士が繋がると、
大きなものごとを仕上げる可能性が非常に拡がるのです。

少し脱線をしましたが、「他人依存」の割合が大きい人間ほど、
保身の言動も多く、人への配慮、優しさが無くなり、
乱暴で粗雑な言葉や行動が多くみられます。

これはその人間が幼少期から育った環境によるもの、
「無知さ」がそうさせていることが多いので、
機会があれば、じっくり腹を割って話し合い、
「僕らにも非はあるし、昔からのやり方があるとは思いますが、
◎◎という伝え方や、教えられ方を受ける方が、
今の年代の人間にとって精神的にも感情的にも
理解がより深まります…。」と。

僕らもあなたと同じように
「目指す方向やGOOLは同じなんです!」と正直に伝えて
みるのも、新しい「場」を創出するための良い機会になる
かも知れない。

同じ価値観の「場」に、お互いが立って見ているんだと
再認識させることは、結果として、立場を超えて
相手の「フレームの再構築」をさせる方法の
一つにも繋がっていく。

勿論、それを行う際には、相手との信頼が無ければ
成立するどころか、逆に対立してしまう可能性が高くなるので、
信頼関係を築いていくステップを順番に積み上げることが
非常に大切になる。

時として、感情論をぶつけあうことも必要になることが
あるけれど、そのようなやり取りでは大体は上手くいかないし、
そんなレベルでは、ほとんど決別したままで終わる。

「フレームの再構築」をする目的は、双方に今までにない
新しいメリットをもたらすことだ。そうしないと、
ものごとが前に進まない。

感情を適度に織り交ぜながら、概念の次元を上昇させて、
ものごとを俯瞰した状況で、双方に大きなメリットが生まれる
方向や、落とし所を見出すことを「強くGOOL設定」した上で、
その出来事に対して、「フレーム2.0」として、自分自身の
価値観反応を新しく意味付け出来るように、いろいろな角度から
捉えるように学び、最善の努力をすること。

ここで、注意をしたいことが一つあります。
それは出来事からの「意味付け」。

「心の反応パターン」はそう簡単に変えることは
出来ないので、その出来事からの「意味付け」を
変えてみるということ。

たったこれだけのことで、「フレームの再構築」は
比較的簡単に行えます。

もし日頃から、人間関係でメンタル的なストレスが多いのなら、
この「フレームの再構築」という技術を練習して見て下さい。

キーワードは、「概念上昇視点」、「精神の自立」、
「双方メリット」です。

・Blog TOP / ・セルフメソッド /